研究内容と成果

これまでの研究でわかったこと、展開したことを紹介します。

--空気投げの仕組み解明--
空気投げの手順を紐解いて、仕組みを解明することが出来ました。
成果:
投げ込み練習の成立。
乱取りで黒帯を相手に空気投げを成功させました。
やり方を他人に伝えられる。
やり方を教えた方(白帯)が、乱取りで黒帯を相手に浮落を成功させました。

--空気投げの展開--
同じ仕組みで方向を問わず空気投げが出来るとわかりました。
成果:
空気投げの定義を設定
空気投げを八方向に整理
・浮落(前隅)
・渦落(左右前隅)※便宜上、名前をつけています
・隅落(左右横隅)
・隅落(左右後隅)
・浪落(後隅)  ※便宜上、名前をつけています

空気投げの仕組みが他の柔道技にも応用できるとわかりました。
成果:
八方向の空気投げを別の柔道技に応用
・浮落を背負落
・渦落を支釣込足
・隅落を体落、大外落
・浪落を小内刈

--空気投げの質--
空気投げの切れと威力を高めるポイントが整理できました。
これらに対して『どうやるか、なぜそうするのか、どうしてそうなるのか』説明ができるようになりました。
成果:
・空気投げを掛けやすい袖の持ち方
・相手の足を前に出させる引き出し方
・抵抗しにくいタイミング
・相手が浮き、自分が沈む重心の落とし方
・相手が跳びやすくなる体捌きの方向
・重心の移動が伝わりやすい腕と体の位置関係
・相手に気づかれにくい足捌きと重心移動
・相手の体勢が戻らない崩しの継続
・腰を落としやすい爪先の角度
・相手が足を出して耐えにくい体勢
・投げても崩れない丈夫な姿勢
・こちらが楽で相手が抵抗しにくい手の操作
・引き手を落とす方向
・威力が出る踏み込み
・動きが大きくて遅い空気投げ
・動きが小さくて遅い空気投げ
・動きが小さくて速い空気投げ

--空気投げの展開その2--
全く別のやり方の空気投げがあるとわかりました。
成果:
いずれも武術研究家甲野善紀先生より
・石火崩し(せっかくずし)の投げ
・柄杓投げ(ひしゃくなげ)
・階落し(きざはしおとし)

--空気投げの展開その3--
受け手の技の上達に影響があることがわかってきました。
成果:様々な方に空気投げを受けていただいています。
それぞれの方がそれぞれの受け取り方で何かを得られているようです。

柔道家
・世界トップの現役選手
・トップレベルの指導者
・柔道教室の指導者
・競技者(黒帯、白帯)
武術経験者
・合気道
・古流柔術
・総合格闘技
・ブラジリアン柔術
・中国武術
・ロシア武術
・空手etc
表現者(武術未経験者)
・ダンサー
・音楽家
・スタントマンetc